米英豪の安保枠組み 潜水艦受注の隠れ蓑か(半田滋)2021.10.8

米英豪の安保枠組み 潜水艦受注の隠れ蓑か(半田滋)2021.10.8

 

日本は安倍政権で普通の解禁。初の武器商戦への参加となった。

受注総額約4兆円、契約後に問題が続出。

経費は約2兆7000億円と2倍近くに高騰。フランスが約束した現地生産による地元雇用は進まず、老朽艦の退役により、オーストラリアには潜水艦が一隻もなくなりかねない事態に直面した。

ここでアメリカの影が見え始める。オーストラリアは相互運用性から潜水艦の戦闘システムはアメリカ製と決めていたが、アメリカは最新技術がフランスに流出することを警戒した。フランスとの契約から5年。計画が足踏みを続ける間に、中国は原子力潜水艦を太平洋やアフリカ沖に差し向けるまでにになった

AUKUSは、世界一の武器輸出大国、アメリカの潜水艦受注をフランスからかすめとった事実を後景に退かせるための隠れ蓑だ。冷戦期ソ連の原潜に対抗すべくアメリカがオホーツク海に原潜を潜ませた。警戒する相手が中国なった中国となった今、アメリカ原潜は中国最大の潜水艦基地が置かれた海南島がある南シナ海に潜む。アメリカの技術で建造される原潜が就役すれば中国に対抗する役割はオーストラリアと分け合えて、アメリカの負担が軽減される。