青瓦台も攻略した北の工作活動が明るみに2021.10.26

北朝鮮が90年代から2010年まで韓国に行った秘密工作の実態が明らかになった。北朝鮮工作員は90年代におよそ6年間青瓦台に勤務した後、北朝鮮へ帰還した。

金正恩総書記は脱北者などを朝鮮労働党の敵を暗殺するテロ特別部隊の創設を命じた。北朝鮮が国際的麻薬取引や韓国領内での複数の事件に関与した疑惑も事実だと証言。朴正煕暗殺を狙った68年の青瓦台襲撃未遂事件も。

北朝鮮はより人目につかない工作活動もしてきた。70〜80年代に自国スパイの言語文化教育係にする目的で韓国や日本など外国人を拉致し、作戦遂行に役立つ諸外国の貴重な知識を備えた信頼度の高い工作員を養成した。特に日本で大きな成功を収めた。既存の共産主義思想や一部の在日韓国朝鮮人が抱く反日感情を利用して新北団体の結成に動き、これらの組織を事実上の北朝鮮大使館として、後にはマネーロンダリングや諜報活動のハブとして機能した。

80〜90年代の韓国では共産主義への支持を強化しようとした。軍関係者から機密情報を引き出し政治利用することを目的に女性スパイのハニートラップもしかけた。脱北者を装ったウォンジョンファが、機密情報入手や有毒化学物質による要人暗殺を狙って韓国に入国したのは2001年。軍人3人以上と関係を持ち、その1人である陸軍大尉から軍事機密の提供を受けていた。

90年代に北朝鮮工作員青瓦台内部で活動していたことを裏付ける確かな証拠はまだない。

アメリカ当局の報告では近年北朝鮮によるサイバー諜報活動が拡大。金融・航空・防衛・医療・コロナワクチンを試験する研究所までもが狙われている。